副乳切除術 |手術の詳細
通常、左右に一つずつとされる乳房以外に存在する乳房(副乳)は、乳頭のように突起しているだけの場合や、乳輪や乳腺のふくらみがある場合もあります。
症状にあわせて、乳頭を含む皮膚や、乳腺組織を取り除きすっきりさます。
【麻酔方法】
局所麻酔 笑気麻酔 静脈麻酔+ラリンゲルマスク 全身麻酔
副乳切除術 |ダウンタイム・術後経過
【ダウンタイム】
個人差があります。
■ 腫れ
約7 日間
切除した周囲に出る可能性があります。
内出血や感染症になった場合、腫れが長引く事があります。
■ 内出血
手術操作によって細かい血管に傷がつくと、皮膚の下で出血し紫色になりますが、1~2 週間で消失します。
切開部周辺に出る可能性があります。
■ 抜 糸
7 日目 (切除部分に付いている糸を抜糸します)
■ 通 院
7 日目
■ 完 成
約3 ヶ月
【ダウンタイム後の経過】
1. 切除箇所
一時的に突っ張ったように感じられる場合がありますが、時間と共に馴染んでいきます。
2. 傷 跡
傷の赤みは数ヶ月かけて、薄茶色(色素沈着)から白っぽい線へと変化し改善します。
副乳切除術 |手術後に起こりうるトラブル・対応
【喫煙について】
喫煙は血液の循環を悪くする為、傷の治りが悪くなります。細菌がついて感染を引き起こす原因にもなります。
術前2 週間前~術後最低1 ヶ月は禁煙をお願い致します。
手術後4 ヶ月は腫れや炎症が残っているため、傷が酷く残りやすく、また癒着が強く変形が起きやすいため、原則として再手術には適さない時期です。腫れや炎症が治まる4 ヶ月以降に判断し、調整を行わせていただくことをご了承下さい。
副乳切除術 |トラブル一覧
A) キズアトが気になる
B) 取り残し
C) 中縫いの糸が出てくる
D) 感 染(化膿する)
E) 血が溜まる
F) 傷が開く
A) キズアトが気になる
A-1トラブルの内容
体質により、キズアトがケロイドのように赤く盛り上がる・凹む・段差になる・色素沈着になることがあります。
A-2 対応
キズアトが気になる場合は、状態に合わせ、下記の方法を用いて改善を図ります。
◆ 注射(ケナコルト)
ケロイドのように赤く盛り上がったキズを平らにする効果が期待できます。
十分な効果が得られるまで、1 ヶ月に1 回の治療を繰り返す可能性があります。
またステロイドの副作用として、皮膚や傷が凹む、細かい血管が浮き出るといったことがあります。
◆ CO2 レーザー照射
キズアトの段差を削って、なめらかにする効果があります。処置後は3 ヶ月程赤みがあります。
◆ 切開法
傷の赤みが消えたうえで再度、切開し縫合いたします。
◆ ハイドロキノンクリーム
※色素沈着の色素を薄くします。
◆ トレチノイン+ハイドロキノンクリーム
※肌のターンオーバーを早め、新たな皮膚を再生させます。
※ 傷を完全になくす事は不可能であり、目立たなくするという目的であることをご了承下さい。
また、個人の体質的な要因が大きいため、キズアト修正には限界がありますことをご理解下さい。
B) 取り残し
B-1トラブルの内容
乳腺組織が残り、それが増大すると副乳が再発する可能性があります。
B-2 対応
取り残しや再発した場合は、再度切除を行います。
C) 中縫いの糸が出てくる
C-1トラブルの内容
皮膚の下の組織を縫い合わせている糸(中縫いの糸)が出てくることがあります。
C-2 対応
放置していると化膿する危険がありますので早めにご来院ください。糸を取り除く処置をさせて頂きます。
D) 感 染(化膿(かのう)する)
D-1トラブルの内容
赤み・痛み・腫れ・熱感が増したり、長く続いたりする場合は、感染が疑われます。
D-2 対応
感染が起きた場合は、抗生剤の投与を行います。膿が溜まっている場合は、必要に応じて傷を再度開ける、もしくは、新たに切開し、膿を出す処置を行います。
E) 血が溜まる
E-1トラブルの内容
術後に傷の中で出血しますと、血が溜まって乳頭や乳輪が腫れあがります。血が溜まったままにしておきますと、感染やしこりを作る恐れがあります。
E-2 対応
血が溜まった場合は、再度、傷を開け、溜まった血液を排出します。
F) 傷が開く
F-1トラブルの内容
稀に糸が外れて、傷が開いてしまうことがあります。
F-2 対応
傷が開いた場合は、再度、縫合致します。