ヒアルロン酸 注入法|治療法の詳細
ヒアルロン酸は元々体内にある保湿成分で、注入後は徐々に吸収されていきます。
シワやタルミによる皮膚の凹みに対して、ヒアルロン酸を注入し、凹みを持ち上げて目立たなくする方法で、アンチエイジング治療として用いられています。
また、鼻を高くする、唇や涙袋をふっくらさせる、頬や顎の輪郭形成にも用いられています。
【麻酔方法】
局所麻酔 麻酔クリーム 麻酔テープ
ヒアルロン酸 注入法|ダウンタイム・施術後経過
【ダウンタイム】
■ 腫れ・赤み
約2~3 日間程度 口唇は1週間程度
(注入直後は注射の箇所に目立つ赤み・腫れが数ヶ所出ますが、時間とともに改善します)
*内出血や感染症が起こった場合は腫れ・赤みが長引くこともあります。
■ 内出血
注射針があたり細かい血管が傷つくと、皮膚の下で出血し、紫色になりますが、1~2 週間で消失します。
■ メイク
注入直後は、パウダータイプのファンデーションは使用できます。リキッドタイプは、針穴から入り込み、感染の原因となるので当日はお控え下さい。
【施術後の経過】
1. 効果の持続期間
ヒアルロン酸の吸収速度には個人差がありますが、注入する量が少ないと吸収が早く、約3~4 ヶ月で効果の実感がなくなることがあります。
一度にたくさんの量を注入すると、ヒアルロン酸が塊となり持続期間が長くなるが傾向があります。2 年以上効果が持続することもめずらしくありません。
2. 完 成
約1 週間
【注意事項】
◆ 光・レーザー機器の施術を受ける場合は、2 週間は間隔をあけて下さい。
◆ 1 本ご購入され、残量がある場合、6 ヶ月間は当院にて保管致します。
6 ヶ月後の破棄の際に、当院からは連絡致しません。予めご了承下さい。
ヒアルロン酸 注入法|治療後に起こりうるトラブル・対応
トラブル一覧
A) アレルギーをおこす
B) 皮膚の壊死(えし)
C) しびれが生じる
D) 注入部が凸凹になる
E) 膨(ふく)らみ過ぎてしまう
F) 凹みが残ってしまう
G) しこりが触れる
H) 感 染(化膿する)
A) アレルギーをおこす
A-1トラブルの内容
ヒアルロン酸はもともと人間の体内にある物質ですが、ごく稀(まれ)にアレルギーを起こすことがあります。
異常な赤みや腫れ・熱感等の症状が注入後から、または、数日後から約2 週間の間に出ます。
頻度は2,000~3,000 人に1人といわれています。
A-2 対応
アレルギーを起こした場合、抗アレルギー剤の内服や点滴(ステロイド)を受けて頂く為に通院が必要になります。
また、注入したヒアルロン酸はヒアルロン酸分解注射で溶かす処置をさせて頂きます。
B) 皮膚の壊死(えし)
B-1トラブルの内容
血管内にヒアルロン酸が注入される、あるいは注入によって皮膚がパンパンに膨(ふく)らんで緊張が強くなると皮膚の血流が悪くなります。血行障害を起こした皮膚は数時間後には紫色や赤色になり、痛みを伴います。
血行が悪いままにしておくと、皮膚が萎縮して凹みや赤みを残すことになります。
また血流が非常に悪くなると、皮膚が壊死(えし)して黒いかさぶたになってしまいます。
B-2 対応
異常を感じた時には、早急に来院して頂くようお願い致します。
血流障害が疑われる場合には、ヒアルロン酸を溶かす処置(ヒアルロン酸分解注射)を行わせて頂きます。
できるだけ早く、皮膚が壊死(えし)する前に治療を行うことが大切です。
皮膚が壊死した場合には、周りから皮膚が伸びて傷が閉じるように軟膏を処方させて頂きます。
当院では血管内への注入を防ぐために、注入部位によっては先端が鈍くなった太い針を使用致します。
C) しびれが生じる
C-1トラブルの内容
神経に注射の針があたって、しびれを生じることがあります。
C-2 対応
自然な回復をお待ちいただかなければなりません。
回復するのに1 ヵ月程、長くて3 ヶ月程かかることもあります。
D) 注入部が凸凹になる
D-1トラブルの内容
特に目の周りなどの皮膚の薄い部分では凸凹が目立ちやすくなります。注入したヒアルロン酸が均等に広がっていないと皮膚の表皮に凹凸ができてしまいます。
D-2 対応
マッサージをしていただきますと、ヒアルロン酸が周りになじんで凸凹や膨(ふく)らみが滑(なめ)らかになります。
E) 膨(ふく)らみ過ぎてしまう
E-1トラブルの内容
注入後1~2 週間はむくみのため、注入部が膨らみすぎていると感じるかもしれません。
また、ヒアルロン酸が一部にかたよっていると、その部分が膨らみすぎてしまいます。
E-2 対応
まずは2 週間程経過をみていただき、その間、注入部位をマッサージしてヒアルロン酸を周りになじませて下さい。
それでも注入部位が膨らみすぎたと感じる場合には、ヒアルロン酸分解注射で溶かして注入部位を小さくすることが可能です。
F) 凹みが残ってしまう
F-1トラブルの内容
注入するヒアルロン酸の量が少ないと、凹みが残ってしまいます。法令線やマリオネットラインのようなシワはヒアルロン酸を大量に注入しても完全に消えることはありませんのでご了承下さい。
F-2 対応
ヒアルロン酸の注入量不足が原因ですので、凹みをさらに浅くすることをご希望の場合は、ヒアルロン酸を追加注入されることをおすすめ致します。
法令線やマリオネットラインのようなシワは、ヒアルロン酸を大量に注入しても完全に消えることはありませんのでご了承下さい。
G) しこりが触れる
G-1トラブルの内容
同一箇所に多量のヒアルロン酸を注入した場合、しこりのように感じる場合があります。
G-2 対応
経過に問題はありませんが、気になる場合は、強くマッサージをしていただくと、しこりを散らすことができます。
それでもしこりが残ってしまう場合はヒアルロン酸分解注射で溶かすことが可能です。
H) 感 染(化膿する)
H-1トラブルの内容
注入部の熱感、痛み、腫れ、赤みが増し続けたり、その症状が長引く場合には感染が疑われます。
H-2 対応
感染が起きた場合、内服薬の処方、抗生剤の投与のため通院が必要になります。
またヒアルロン酸を溶かす処置(ヒアルロン酸分解注射)を行わせて頂きます。
稀(まれ)ではありますが、感染がひどい場合には、切開をして膿を出す必要があります。
I) プロテーゼ等の感染を引き起こす
I-1トラブルの内容
プロテーゼ等、異物が入っている箇所にヒアルロン酸を注入すると、感染をおこすリスクがあります。
I-2 対応
その場合、上記H) に準じて対応させて頂きます。